実録 亞細亞とキネマと旅鴉

サイトやFlickrの更新情報、映画や本の感想(ネタばれあり)、日記(Twitter/Instagramまとめ)などを書いています。

ロケ地

『花蓮の夏』の新城海灘

『花蓮の夏(盛夏光年)』[C2006-17]のラストシーンの海岸は、新城海灘の景美のあたり。まさしくこことは言わないまでも、ほぼこのあたりだと思う。手元に詳細な地図のない地域なので、行った場所が正確にどこなのかはわからない。 左写真は、冒頭のタイトルバ…

『花蓮の夏』の幹道肉餅

昼ごはんを食べた幹道肉餅(Trunk Road)は、『花蓮の夏(盛夏光年)』[C2006-17]のロケ地。自転車での下校途中で張睿家(ブライアン・チャン)+張孝全(ジョセフ・チャン)と楊淇(ケイト・ヨン)が会い、お茶を飲みに行く店だ。わたしたちが案内されたのは、まさし…

『時の流れの中で』の阿才的店

晩ごはんは阿才的店。『時の流れの中で』[C2004-12]で、桂綸鎂(グイ・ルンメイ)と蔭山征彦が飲みに行くところだ。早めに行ったら誰もいない二階へ案内されたが、この二階がまさに映画に出てきたところだった(左写真)。 涼拌檳榔花(右写真)、阿才豆腐、九層塔…

『花蓮の夏』の市民高架道路と新生高架道路

『花蓮の夏(盛夏光年)』[C2006-17]には、張睿家と楊淇(ケイト・ヨン)が学校をサボって台北へ遊びに行くシーンがある。そこで台北を表すのに使われているのは、高速道路を俯瞰で撮ったショットである。これは市民高架道路と新生高架道路が交差するあたりから…

『冬冬の夏休み』の中山國小

『冬冬の夏休み』[C1984-35]で冬冬が卒業する小学校は中山國小(公式)ではないかという情報を、ここが母校だというSさんという方からいただいた(ありがとうございます)。公式サイトを見るとかなり似ているので、早速調査に行く。学校や曜日や時間によって入…

『花蓮の夏』の延平派出所

『花蓮の夏(盛夏光年)』[C2006-17]で、張孝全(ジョセフ・チャン)がバイクで事故を起こし、張睿家が迎えに行くのは延平派出所。正確には、台北市政府警察局大同分局延平派出所。 左写真が全景、右写真が映画に出てくるところ。映画では内部が少し映っているが…

『歩道橋』の統一元氣館前

蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)の短篇、『歩道橋(天橋不見了)』[C2002-Vs]の舞台は、かつて歩道橋のあった台北火車站周辺。 陳湘蒞(チェン・シャンチー)が呆然と立ちつくすファースト・ショットは、新光三越と旧・大亞百貨(現・統一元氣館)の前(左写真)。陳湘蒞…

『花蓮の夏』の二二八和平公園

『花蓮の夏(盛夏光年)』[C2006-17]には、張睿家(ブライアン・チャン)が公園で男にナンパされるシーンがある。夜の暗いシーンだし、短いのではっきりとはわからないが、ゲイのたまり場、ナンパといえば新公園ということで、二二八和平公園の日本庭園へ行って…

『それぞれのシネマ』の電姬戲院

『それぞれのシネマ』[C2007-13]の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)篇、“電姬館(電姫戯院)”の主役は、ある古い映画館。周囲の賑わいから、舞台は台北だと思われるが、ロケ地は台南縣麻豆鎭の電姬戲院である。 開館は日治時代の1937年で、当時の名称は電姬館。光復…

『Exiled 放・逐(放・逐)』(杜蒞峰)[C2006-41]

遅めに出京してMeal MUJIで昼ごはん。東京フィルメックスの会場、有楽町朝日ホールへ。今日の2本目、フィルメックス3本目の映画は、杜蒞峰(ジョニー・トー)の『Exiled 放・逐(原題)』。男の映画のはずが満員の観客はおばさんばっかり(多少誇張)、女子トイレ…

『しろばんば』[C1962-40]の共同湯

湯ヶ島には、狩野川沿いの河鹿の湯(左写真の右手、洗濯物が干してあるところ)、本谷川沿いの大滝・滝の湯(右写真)などの共同湯がある。『しろばんば』の小説のモデルは河鹿の湯らしいが、現在の建物は比較的新しいものだ。映画に出てくるのは、外から丸見え…

『しろばんば』[C1962-40]の湯ヶ島

『しろばんば』の舞台は、大正のはじめの湯ヶ島である。映画を観て不思議に思ったのは、「温泉町」という雰囲気が全く感じられないことだった。共同湯に行くシーンはあるものの、それは川の中にぽつんとある住民のための場所である。「湯ヶ島ってこんなとこ…

三瓶山

私の実家からJ先生の実家への移動(by レンタカー)の途中、三瓶山(公式)に立ち寄る。 三瓶山は『赤い荒野』[C1961-34]の舞台かつロケ地。しかしながらロケ地は全然わからないので、ただちょっと行っただけである。下調べもしていなかったので、適当に東の原…

『けんかえれじい』[C1966-09]の岡山

昨日見た日本基督教団上田新参町教会は、『けんかえれじい』(asin:B00006YXRY)のロケ地だと聞いていたので、てっきりの岡山の教会だと思っていた。ところが、行ってみたら会津若松の教会だった。岡山の教会もきっとこのあたりにあるだろうと思い、ためしに上…

『一人息子』[C1936-01]の小学校

廃校になった旧上田市立西塩田小学校は、小津安二郎監督『一人息子』(asin:B00009XLL9)のロケ地らしい。冒頭、飯田蝶子が働く製糸工場のシーンのあと、ロングショットで映る建物がそうだろう。飯田蝶子の一人息子・葉山正雄の通う小学校である。このあと舞台…

『一人息子』[C1936-01]の製糸工場

小津安二郎の『一人息子』(asin:B00009XLL9)で、母・飯田蝶子が働いている信州の製糸工場は、現・笠原工業(公式)で撮影されたようだ。笠原工業は、現在は発砲プラスチックだのコンデンサーだのを作っているらしいが、かつては製糸工場で、今も繭倉の建物が残…

『けんかえれじい』[C1966-09]の会津若松

『けんかえれじい』(asin:B00006YXRY)の舞台は、前半が岡山で、後半が会津若松。上田とは何の関係もない。しかし上田ロケだという。はたして岡山か、会津若松か、と悩んだが、どうやら全部上田らしい。映画を観ていると、ちゃんと別々の街に見える。しかしそ…

『次郎物語』[C1955-25]の「町」・上田

清水宏の『次郎物語』で、次郎の家は田舎の旧家である。途中、父親(竜崎一郎)が借金の連帯保証人になったことから没落し、町に出て酒屋を始める。この「町」というのがどこなのかは映画の中では語られないが、どうやら上田のようだ(原作には舞台設定が書かれ…

『恐怖分子(恐怖[イ分]子)』(楊徳昌)[C1986-56](DVD)

楊徳昌(エドワード・ヤン)の死は、あまりにも突然だった。『牯嶺街少年殺人事件』[C1991-16] を頂点に、徐々に下降線をたどってはいたが、そのうちにまた『恐怖分子』『牯嶺街少年殺人事件』レベルの傑作を撮ってくれるだろうと期待していた。残念である。あ…

『宗方姉妹』[C1950-07]の薬師寺金堂

『宗方姉妹』に映っている旧・薬師寺金堂は、現在は興福寺の仮金堂(写真)となっている。薬師寺の金堂再建にともなって、1975年に興福寺へ移築されたらしい。といっても、屋根の形も違うし、ファサードもかなり違うようだ。移築の際にデザイン変更されたのだ…

『麦秋』[C1951-02]の耳成山

『麦秋』のラストシーンは、菅井一郎と東山千栄子が隠居した大和である。ただ「大和」と言われるだけなのでどのあたりかわからないし、麦畑の中に山がぽこっと存在する風景も、どこにでもありそうなものに思われる。50年以上も経っており、わかるわけないと…

『宗方姉妹』[C1950-07]の薬師寺

薬師寺は、『宗方姉妹』で田中絹代と高峰秀子が訪れるところだ。ふたりは金堂の前の石段に腰かけてお弁当を食べている。最初のショットで東塔(左写真)の上部が、ふたりを斜め後ろから撮ったショットで東塔の下部が見えている。映画に出てくる金堂は1600年に…

『小早川家の秋』[C1961-04]の県営奈良競輪場

『小早川家の秋』の小早川家はどこにあるのか。脚本にも書いてないし、はっきりとは明示されていないようだ。モデルになった酒屋が伏見だということで、ロケ地ページ(LINK)には「舞台は伏見」と書いているが、関西の方から「絶対に伏見ではない。灘だ」とい…

『月は上りぬ』[C1955-12]の荒池・東大寺・若草山

舞台は奈良、向こうに見える五重塔が、池の水に映っている。それはふつう、猿沢池と興福寺の五重塔だ。だから『月は上りぬ』の終盤(だったと思う)にあるそのショットも、猿沢池と信じて疑わなかった。ところが前回チェックしに行くと、どうみても塔の向きが…

『月は上りぬ』の鶴福商店会

川本三郎の『日本映画を歩く - ロケ地を訪ねて』[B209](asin:4122047277)には、『月は上りぬ』[C1955-12]のロケ地の紹介がある。出てすぐに読んでいたのだが、そんなことはすっかり忘れていたので、2003年に奈良を訪ねたときは、自力で『月は上りぬ』のロケ…

澳門旅行第七日:澳門→香港→鎌倉

最終日。昨日の夕方、瑪嘉烈蛋撻店へ蛋撻(エッグタルト)を買いに行ったら定休日だったので、今日の朝食は絶対に蛋撻を食べると決意して5時起きする。6時すぎの澳門(マカオ)の街はまだ真っ暗で、葡京酒店(リスボア)の瘋狂巴黎艷舞團(Crazy Paris Show)のネオ…

澳門旅行第六日:澳門

朝食は近所の茶餐廳。香港ではおなじみの、麺類入りスープ+パン+コーヒーの朝食セット。残念ながら公仔麺はなく、通粉(マカロニ)か意粉(スパゲッティ)だったので意粉にする。当然のびのびだが、スパゲッティとは別物だと思えば食べられる。昨夜の偽鼎泰豐…

澳門旅行第五日:澳門

澳門聖地牙哥古堡酒店(ポウサダ・デ・サンチャゴ)のCafe da Barra(改装中のためか、実際の場所はOs Gatos)で豪華朝食。 西望洋山の南東側を、建築やロケ地を見ながら散歩。『神火101 殺しの用心棒(神火101)』[C1966-V]に出てくる峰景酒店大樓(葡萄牙駐澳門總…

澳門旅行第四日:澳門

朝食はまた瑪嘉烈蛋撻店。カプチーノにチョコレート・クロワッサンに蛋撻(エッグタルト)。カフェは朝からお客さんでいっぱい。ひとりで蛋撻を食べている近所のおじさんや、朝食を食べ、テイクアウトの蛋撻を持ってバイクで帰る少年たちなど、なかなか微笑ま…

澳門旅行第三日:澳門→氹仔→路環→澳門

日曜の朝7時、議事亭前地のまわりの店はどこも開いていない。瑪嘉烈も10時から。しかたなくその並びの寶富咖啡麺食で、三明治(サンドイッチ)やトーストの簡単な朝食をとる。 今日は澳門(マカオ)半島を離れ、氹仔(タイパ島)と路環(コロアン島)へ行く予定。ま…