実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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奈良旅行第四日:奈良→鎌倉

昨日とは違うところで朝ごはんを食べようと、ホテルの近くをうろうろするが、意外にも朝7時に開いているお店がない。しかたがないのでJR奈良駅前のミスタードーナツ(公式)へ行く。ミスドではチョコファッションとフレンチクルーラーと決めているのに、チョコファッションもオールドファッションもない。これらが常時置かれていないミスドなんて存在意義を問われると思うが、やむなくフレンチクルーラーとポン・デ・リングにした。この二つは、食感は違うが味は同じような気がする。

チェックアウトして荷物を預け、興福寺へ行く。薬師寺の旧金堂はたしか興福寺へ移築されたはず、というおぼろげな記憶を昨夜インターネットで確認したので、ふたたび『宗方姉妹』[C1950-07]のロケ地チェックをするためだ(id:xiaogang:20070505#p2)。そのあと片山東熊設計、1894年竣工の奈良国立博物館の外観を見る。

今日は奈良国立博物館の常設展示が無料なので、博物館に入ろうか、それとも二月堂へ行こうかと迷った挙げ句、二月堂へ向かう。途中、鹿のアップを撮ろうと試みるが、なかなか難しくて断念。しかしこれまでになくかわいい子鹿に出会う(写真)。二月堂は『月は上りぬ』[C1955-12]のロケ地だが、前回制覇したので今回は適当にロケ地めぐり。それから市街を一望する(写真)。帰りに「しかさいこーだぜ!!」という落書きを見つけたが、落書きはよくないけれど私もそう思う。私はパンダ好きだが、今はかなり鹿にはまっている(奈良ホテルで鹿のぬいぐるみも買った)。やっぱ鹿だよね。


それから関野貞設計、1902年竣工の旧・奈良県物産陳列所(現・仏教美術資料研究センター)の外観を見る(写真)。これは奈良のなかでもとりわけ好きな建物。奈良公園の一角にあるのに、足を止める人がほとんどいないとは、みんないったい目がついているのかと問いたい。

かふぇたまきで焼きプリンを食べてから(id:xiaogang:20070505#p3)ならまちへ。12時の開店を待って、ならまち知路留で昼ごはん。ここも畳カフェで、ちろるごはんは健康的でおいしかったが、「これは」という魅力に欠ける気がする。ごはんのあとは、かなり好きなお寺、元興寺極楽坊を散策(写真)。境内はそれほど広くないが、建物も少ないし、ごちゃごちゃしたならまちの中にあるせいか、がらんとした開放感と、陽射しがふりそそいでいる感じが気持ちいい。焦げ茶と白のシンプルで落ち着いた建物も好きだ。


最後は買い物タイム。春日庵(公式)でさつま燒と最中三笠山、田村青芳園茶舗(公式)でかりがねほうじ茶、萬々堂通則でぶと饅頭、奈良小鹿で山楽、ぜいたく豆本舗で鹿柄の白雪ふきん。全部自宅用。途中、中谷堂のお餅を食べる。荷物をピックアップしてJRで京都へ出て、新幹線で帰る。晩ごはんは京都駅で買ったおばんざい弁当。品数も多く健康的で、ごはんにはちりめん山椒がかかっており、駅弁としてはなかなかだった。今日の歩数は24859歩(朝ごはん分を含まず)。

今回の奈良旅行はお天気もよく、食欲も旺盛だったし、予定もだいたいこなせてかなり満足。奈良は、スケールの大きさと細々したところが同居していて、観光地なのにどことなくのんびりしていて、鹿もたくさんいてかなり好きな街だ。京都の添え物のようにみなされているのはもったいない。香港の添え物になってしまっている澳門(マカオ)をなんとなく連想させるが、京都や香港より、もっと奈良や澳門へ行きましょう。

最後に奈良のトイレについて。神社仏閣や観光地の公衆トイレは、どこもちゃんとトイレット・ペーパーがあり、あまりきれいとはいえないにしても困ることはなかった。ところが近鉄の駅のトイレにはトイレット・ペーパーがない(全部かどうかは知らないが、かなり大きい大和八木駅にはなかった)。改善をお願いしたい。