実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『緑茶』(張元)[C2002-43]

7週間ぶりの映画は、黄金週前に前売りを買っていた、張元(チャン・ユアン)監督の『緑茶』(公式)。最終週になんとか間に合って、チケットを無駄にせずに済んだ。

趙薇(ヴィッキー・チャオ)が、堅くて真面目で、毎日のようにお見合いをしては断られている大学院生と、誰とでも寝るピアニストという全く雰囲気の異なる二人(かどうかは知らないが)の女性を演じていて、彼女に惹かれる男、姜文(ジャン・ウェン)とひたすら喋りまくるという映画。内容についてはこれ以上書くとネタバレになるのでやめておく。会話が中心なので、前のめりになって「おもしろいっ」というような感じではなくて、引いて観て「うん、おもしろいね」という感じのおもしろさ。張元監督は劇中でちゃっかり趙薇とお見合いしている。

趙薇が魅力的に感じられるかどうかがひとつのポイントだと思うが、私は彼女の魅力はよくわからない。四大女優の中では最もなじみがなく、それと意識して観るのはこれが初めて(『画魂 愛、いつまでも』や『東宮西宮』で見ているらしいのだが…)。それから姜文だけど、この人の魅力もよくわからない。本作での役は、あまりかっこいい男ではだめで、かといって取るに足りないような男でもだめ。だいたいこういうときは姜文の出番。でも姜文が出るって聞いただけで「またかよ」と思ってしまうので、いいかげん別の人を見つけてほしいものだ。

趙薇はカフェなどでいつも緑茶を注文するのだが、画面に映る緑茶は、見ただけで飲んだのと同じ効果を発揮するように細工されていたらしく、途中からトイレに行きたくてたまらなくなったので、いまひとつ集中できなかった(本当は、今日はものすごく寒いのに、館内に冷房ががんがん効いていたせいだと思う)。