最近、「花蓮の夏」というキーワードで検索してくる人が時々いて、なんだろうと思っていたら、『永遠の夏』の正式な邦題が『花蓮の夏』になったらしい。でもこれでは原題のもつ象徴的な意味合いが抜け落ちてしまって、花蓮でのひと夏を描いた映画みたいにみえてしまう。『永遠の夏』だと、ほかにもありそうなありふれた感じがしてしまうのかもしれないが、原題にも近いし、すでにそれなりに普及しているからそのままでいいのではないか。ところで、東京国際レズビアン&ゲイ映画祭2007のサイトの『花蓮の夏』の紹介ページ(LINK)に、「上映言語:台湾語」と書いてあるが、それは違うと思う。
そんなことをつらつら考えていたら観たくなったので、“盛夏光年”のDVDを観る。大人になっていく息苦しさみたいなものがすごく生々しく感じられるのは、やはり監督が若いからだろうか。楊淇(ケイト・ヨン)がいいとあらためて思う。エンディングの五月天の歌が頭から離れないので、サントラを買わなくては。ちなみにラストシーンのロケ地は、『夢遊ハワイ』[C2004-10]と同じあたり(台東縣長濱郷)ではないだろうか。
ところで邦題といえば、“三峽好人”が『長江哀歌』になったのがかなり許せない。女工哀史か演歌かという感じだし、なぜ「三峡」を入れないのかがとても不思議。邦題は私がちゃんと『流れて三峡』と提案しておいたはずだが(id:xiaogang:20061117#p1)。『三峡流れ者』か『三峡無宿』でもいいな。渡哲也に日本版主題歌を歌ってもらいますか。