バンガロールに来ちゃったの

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『やくざ囃子』(マキノ雅弘)[C1954-25]

神保町シアターの特集「デビュー60周年記念 女優 岡田茉莉子」(公式)で、マキノ雅弘監督の『やくざ囃子』を観る。

鶴田浩二主演の彌太郎もの歌謡時代劇。鶴田浩二の歌う歌や盆踊りの音楽がミュージカルふうに盛り上げながら、鶴田浩二河津清三郎を中心としたアクションと、鶴田浩二岡田茉莉子の恋愛ドラマが展開していく。『彌太郎笠 前篇 後篇』[C1952-17]みたいに湿っぽくないのがいい。

マキノらしいくどいラブシーンが何度も繰り返されるが、「好き、好きよ、好きだわ」と活用(じゃないけれど)を憶えるみたいに繰り返す、21歳くらいの岡田茉莉子が超キュート。いっぽうの鶴田浩二は、『彌太郎笠』と同様、二枚目を不自然なまでに強調するメイクが股旅スタイルと激しくミスマッチ。

岡田茉莉子が足が不自由という設定なので、くるくる回る演出はないが、簪が行ったり来たりして恋愛劇が展開するところや、笠やお祭りのお面などの小道具の使い方が粋である。鶴田浩二田崎潤が、船の中でそれぞれ岡田茉莉子花柳小菊をナンパしようとするところからこの物語は始まるが、岡田茉莉子は武士の娘、花柳小菊は武士の妻で、それゆえの窮屈さ、生き難さが描かれるのもスパイスとして効いている。