実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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下賀茂旅行往路:鎌倉→伊東→石廊崎→下賀茂温泉

今年初めての温泉旅行は、南伊豆の下賀茂温泉。1939年2月、呉清源が川端康成と伊豆旅行をしたときに泊まった旅館、伊古奈(公式)に泊まるのが今回の目的である。

今週の日曜、大雪のために今年初めての出京を取り止めさせられたばかりなのに、今週末の予報も雪。降らないうちに到着しようと朝から出かける。雪できれいになったはずの車は、うしろのドアにド派手に鳥の糞がついていたが、(J先生が)ウェットティッシュでざっと掃除して出発。国道134号、西湘バイパス、国道135号(真鶴道路、熱海ビーチライン)と比較的順調に進む。熱海あたりで雪がちらつく。お昼前に、道の駅伊東マリンタウン(公式)に到着し、インドネシア料理スラバヤで昼ごはん(id:xiaogang:20080209#p2)。

国道135号、国道136号、静岡県道16号(下田石廊松崎線)と伊豆半島東海岸を南下し、最南端の石廊崎へ。途中、陽が当たったりもしたが、石廊崎に着いたときには今にも降り出しそうなお天気。駐車場のおじさんに「あそこで撮影しているのは氷川きよしさん」と言われたので、『アキラのズンドコ節』を大音量でかけてやろうかと思ったが(たまたま持っていたんですね)、やめておいた。


灯台があるというので歩いて南端を目指すが、石廊埼灯台(上左写真)は公開されていなかった。南端の石室神社まで行って駐車場へ引き返す。石廊崎は、お店は駐車場のそばにお店がちょっとあるだけで(上右写真)、その先はジャングルパークの残骸が残る侘びしいところ。猫もやる気がなさげである(下左写真)。それでもそこそこ観光客がいる。河津桜がちょっとだけ咲いていた(下右写真)。

車に戻るとちょうど雨が降り始め、下賀茂温泉目指して走り始めるとあっという間に大降りに。4時すぎに伊古奈に到着。『呉清源とその兄弟 呉家の百年』[B1187](asin:4000228560)には、「…下田に到着すると、そこからタクシーに乗り換えて、さらに南の下賀茂温泉へ……。目的の旅館まではさらに三十分ほど細い山道を走った。」(p. 203)とあるがそんなことはなく、下賀茂温泉からすぐだった。

到着早々、まずは大浴場へ。狭いながら露天もついているし、シャワーなどの数も多い。そのあとは食事処の都殿で晩ごはん。内容はそれほどいいわけではなかったが、ほぼ食べきれる量だったのがよかった。食後は、雨の中をいったん外に出て山頂露天風呂・銀河の湯へ。露天といっても半分くらいまで屋根があるのに、ほかに客はいなくて温泉を独り占め。

部屋は別館の離れというところだったが、本館からそのまま行けるので離れという感じはしない。食事が部屋ではないことを除けば、部屋も広くてよかったが、けっこう寒くて困った。雪が降っているはずの東京や鎌倉に比べたらずいぶん暖かいはずだが、暖房効率の悪い日本旅館であるうえに、暖房自体が古いせいではないかと思う。食事処や廊下も寒かった。