実録 亞細亞とキネマと旅鴉

サイトやFlickrの更新情報、映画や本の感想(ネタばれあり)、日記(Twitter/Instagramまとめ)などを書いています。

台湾旅行第二日:台南→麻豆→台南→台北

  • 朝食つきだったのでホテルで朝食を食べ、8:50の興南客運バスで麻豆(台南縣麻豆鎭)へ。40分ほどで到着する。麻豆の中心部はいわゆる老街だが、古い建物がずらっと並んでいるわけではない。中山路を中心に、ぽつぽつと中華バロックの建物がある(写真)。


  • 麻豆は、『それぞれのシネマ』の侯孝賢篇、『電姫戯院』のロケ地である。お目当ての電姬戲院はすぐに見つかった。現在は使用されておらず、中を見ることはできない(id:xiaogang:20071230#p2参照)。
  • 中央市場にある龍泉冰店で湯圓を食べて(id:xiaogang:20071230#p3参照)、郊外にある南瀛總爺藝文中心へ向かう。趣のない幹線道路、興中路をひたすら歩くがかなり遠い。1/12が立法委員選挙なので、道路脇は候補者の幟だらけ。途中、民進党候補者の事務所もあった。
  • やっとたどり着いた南瀛總爺藝文中心は、麻豆總爺糖廠の跡地を整備してアートスペース等として活用しているところ。麻豆總爺糖廠の前身は、1907年に明治製糖に買収された麻豆製糖廠。戦後は台灣糖業公司の一部となり、總爺糖廠、麻佳總廠、麻豆糖廠と名前を変えて、1993年に閉鎖されたらしい(LINK参照)。目当ては糖廠時代の建物だったが、現在リストア中(上左写真)でほとんど見られなかった。
  • 広い敷地に木立もあって、夏に来ると気持ちよさそうなところ。散策に訪れている地元民も多いが、もちろんみんな車。糖廠といえば冰品。まだ寒波の来ていない台南附近は、陽射しもあってかなり暑い。冰棒などを食べながら、またてくてくと麻豆に戻り、12:00のバスで台南へ帰る。


  • 百年老店、再發號百年肉粽で昼ごはん(id:xiaogang:20071230#p4参照)。中国語で老舗のことを老字號とか老店とか呼ぶが、わたしはこれに弱い。歴史の古い台南には、‘百年老店’や‘八十年老店’がひしめいている。次回はもっといろいろ食べ歩きたい。
  • 今回の目的は麻豆だったので、台南を見る時間はほとんどないが、ちょいと建築散歩。前回リストア中だった原台南州廳(森山松之助設計、1916年竣工/國定古蹟/現・國家台灣文學館)(維基百科)や原台南測候所(1898年竣工/國定古蹟)(維基百科)(上右写真)、それから台南でいちばん好きな原林百貨店(梅澤捨次郎設計、1932年竣工/市定古蹟)(下左写真)などを回る。
  • 台南での唯一の任務は、現役の映画館、全美戲院(1950年竣工)(下右写真)。台湾の新聞によれば、『電姬戲院』の内部のシーンが撮影されたというのだが、入る時間もなくてよくわからなかった。でも外観も渋かったのでとりあえず満足。前にフィアット・パンダが停まったのでJ先生も満足。“色、戒”の看板がかかっているが、今日は上映していなかったのには不満足。
  • 義豐阿川冬瓜茶の前に行列ができていたので、わたしも並んで冬瓜茶を買い、高鐵でのおやつにする。冷房が死にそうに寒いバスで台南高鐵站へ向かい、16:17の高鐵に乗ると18時にはもう台北。すでに寒波に襲われている台北は寒い寒い。
  • 台北火車站でネットで買った花蓮往復の切符を受け取り、燦路都飯店へ向かう。台南の遠東百貨に大戸屋ができていて、外壁に定食の特大写真などがあって驚いたが、なんと燦路都飯店にも大戸屋ができていた。チェックインしてから近所の點水樓で晩ごはん(id:xiaogang:20071230#p5参照)。
  • 燦路都飯店は二度目。ビジネスホテルみたいな狭い部屋にしてはずいぶん高いが、シャワートイレがあってネットがタダで洗濯ロープやいろんなものが揃っていて、けっこうよい。なんとなくきちんとしていて清潔な感じは、悔しいけれどやはり日系ホテルだと思う。しかしこんな日でも冷房が入っているところは台湾のホテルである。空調にはwarmスイッチがあったので、そっちに入れて27℃とかにしてみたが、暖かくも冷たくもない風が出てくるだけ。切ったほうが暖かいので諦めて切る。
  • 今日の歩数はちょっと少なめの25344歩。