実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『野獣の青春』(鈴木清順)[C1963-06]

シネマヴェーラ渋谷の特集「鈴木清順 再起動!」(公式)で『野獣の青春』を観る。21年ぶり二度め。

日活100周年邦画クラシック GREAT20 野獣の青春 HDリマスター版 [DVD]

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スクリーンで観るのはかなり久しぶりだが、今回感じた断片的なことは、このまえDVDで観たときも感じたらしく、すっかり忘れていたけれど全部ブログに書いてあった(id:xiaogang:20071013#p2)。『用心棒』[C1961-11]みたいなストーリーだとか、『三つ数えろ[C1946-01]みたいなラストシーンだとか、川地民夫の出番が意外に少ないとか、ダイヤモンド冬さん(平田大三郎)がかっこいいとか。川地民夫に関しては、出番自体もだが、ヘンタイっぽいシーンが意外と少なくて、わりとふつうなので気が抜けた。

しかし、やはりスクリーンで観たせいか、全体の印象はかなり違っていて、ブログにはちょっと批判的に書いたけれど、今回はすごくおもしろかった。「こうあるべき」みたいなものとはちょっとずれているけれど、それを許容させるパワーがあり、許容してしまうととにかくすごくおもしろく、ラストシーンにしびれた。