新宿武蔵野館で、スチュアート・ハグマン監督の『いちご白書』(公式)を観る。バンバンの『『いちご白書』をもう一度』でしか知らなかった映画をやっと観ることができた。
1968年のコロンビア大学の学園紛争をモデルにしたものらしいが、映画の舞台はサンフランシスコ。はっきりわかるところはなかったが、ケーブルカーなども出てきて楽しかった。あまりサンフランシスコ映画として挙げられていないと思うので盲点だった。
映画の雰囲気は、「これぞ70年代」という感じだったが、1968年を描いた1970年の映画である。やっぱりアメリカはダサいと思った。だいたい主人公のサイモンを演じるブルース・デイヴィソンが微妙すぎる。どうみても主役タイプではないと思う。
真面目に怒っている人や過激な人もいるが、ノンポリの学生などもわりと気軽に学園紛争に参加していて、ちょっとお祭り騒ぎ的な感じは、実際あんなもんだったんじゃないかと思った。アメリカだけではなく日本も、また中国の天安門事件や半日デモも。それを過酷に弾圧するさまが延々と描かれる終盤は、なかなか圧巻でやるせない。