シネマート六本木の特集「香港電影天堂SPECIAL」(公式)で、王羽(ジミー・ウォング)監督の『片腕ドラゴン』を観る。
- 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: DVD
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もうひとつのポイントは、王羽と悪徳道場が雇った外国人助っ人との闘い。助っ人は、日本、沖縄、韓国、チベット、インド、タイから集められていて、そのアクションのバリエーションや創意工夫に富んだ技が見どころ。しかし、いちいち順番にみんなが出てきてだんだん飽きるし、彼らは助っ人で王羽と闘うモチベーションも乏しいため、表層的な技の目新しさだけでもたせるのはちょっとつらい。
助っ人たちのモチベーションを含め、やはりドラマ部分が弱すぎると思う。通りいっぺんの復讐物語が設定されているだけで、友情やロマンスや時代背景のグッとくる部分がなさすぎる。
王羽はあまり見たことがないので顔を忘れていたが、王羽=黒社会(映画の中での話ではなく)というイメージは強烈にあったので、ヒーローやボスというよりはチンピラっぽい顔にがっかりする。しかも武術家なのに七三分け。華がない。なさすぎる。思わず「地味・ウォング」とオヤジギャグをつぶやいてしまう。
ところで、広東語の“王(wong)”が「ウォング」と表記されているジミー・ウォングは、‘n’と‘ng’の発音の違いを「ン」と「ング」とで書き分けたい派の最後の砦である。かっこわるいが、書き分けるメリットも大きいと思うけれど、最近話題の中国語音節表記ガイドライン(LINK)でも採用されておらず、かなり分が悪いようだ(北京語の話と広東語の話をいっしょにしてすみません)。