『日本映画と戦後の神話』読了。
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- 作者: 四方田犬彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2007/12/19
- メディア: 単行本
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間違いはあいかわらず多い。初出での間違いをそのまま載せるのが心情(わざとです、p. 190参照)ですか? でもかなり書き直しているようなので、そこで新たに間違いを仕込んだんだろうな。『阿片戦争』では、原節子、高峰秀子姉妹が香港へ行っちゃったり。編集者はいないのか、岩波書店なのに。
ひとつ興味深かったところ。
李香蘭とはいったい何者だったのだろうか。東アジアの映画研究に本格的に取り組みだして以来、わたしはいつもそれを考えてきた。といってもわたしは、彼女の男友だちが誰であったかといった低俗なゴシップには関心がない。わたしの心をそそるのは、あくまでも映画史のなかの李香蘭という存在である。(p. 52)
これって田村志津枝氏へのイヤミですか? わたしも批判的に書いたけれど(id:xiaogang:20071018#p1)、「低俗なゴシップ」とは思わなかったのだが。