実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『三十三間堂通し矢物語』

併映の『勝利の日まで』がレアなためか、それとも遅い時間ほど人が来るのか、これは早々に行列ができ、さっさと満席になった。どれが混むのかいまいち予測できない。

まず田中絹代の顔がすごくヘン。おそらく眉のメイクのせい。それから大八郎を演じる市川扇升がヘン。嬉しいときも悩んでいるときも、いつもなんだかヒステリーみたいだ。まだ17歳とはいえ通し矢の記録を作るほどの人物なのだから、もう少し魅力的な男の子であってもいいのでは。ふつうこういう話は「少年が大人になる」ものになるはずだが、大八郎が成長したふうに見えないのは故意なのか。最初のほうは笑えるシーンも多くて楽しいのに、だんだん余裕がなくなってつまらなくなるのも残念。