実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『炎の城』(加藤泰)[C1960-57]

同じくシネマヴェーラ渋谷(公式)の特集「加藤泰傑作選」で『炎の城』を観る。

時代劇、シェイクスピア大川橋蔵三田佳子。わたしの苦手なもの揃い踏み。橋蔵は、苦手というより顔がわからない。わたしは10年くらい前まで、超有名時代劇スターの顔がほとんどわからなかったが、努力の結果だいたいわかるようになった。しかし橋蔵だけはどうしても憶えられない。いつもなら、見たら「ああ、こんな顔だったな」と思うのだが、今回はメイクのせいかほんとうにわからなかった。「役柄からしてこの人だと思うけど、誰これ? 見たことないわ」と思い続けて98分。魅力もぜんぜんわからず。

やはりエログロでない加藤泰はおもしろくない。考えてみたら『ハムレット』の筋もよく知らないし、気が狂ったふりとか見ると「香港映画か?」と思ってしまう。高峰三枝子ももう年だしね。『男の顔は履歴書』に魂を奪われたあとでもあり、何度か意識を失った。