実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『アンナ・カレーニナ 1-4』(トルストイ)[B1325-1][B1325-2][B1325-3][B1325-4]

アンナ・カレーニナ』全四巻をやっと読了。

アンナ・カレーニナ〈1〉 (光文社古典新訳文庫)

アンナ・カレーニナ〈1〉 (光文社古典新訳文庫)

アンナ・カレーニナ〈2〉 (光文社古典新訳文庫)

アンナ・カレーニナ〈2〉 (光文社古典新訳文庫)

アンナ・カレーニナ〈3〉 (光文社古典新訳文庫)

アンナ・カレーニナ〈3〉 (光文社古典新訳文庫)

アンナ・カレーニナ〈4〉 (光文社古典新訳文庫)

アンナ・カレーニナ〈4〉 (光文社古典新訳文庫)

カザフスタン版の映画化作品『ショーガ』[C2007-42]を観て読みはじめたので、半年以上かかってしまったことになる。

登場人物がみな、長所も短所ももったリアルで人間臭い人物で、長いので起承転結的な構成ではなく、なかなかおもしろかった。どうしても『ショーガ』の登場人物を想像して読んでしまうことになったが、そのために現代的な視点で読むことができたのも、おもしろく感じた要因のひとつだと思う。

ただ、やはり宗教が問題。リョービンは無神論者であるところが最大の美点だと思ったのに、最後に宗教にめざめてしまうのがたいへん興ざめだった。現代的な視点から、アンナの不倫が全然悪いことだと思えないのも、読んでいてつらいところである。

途中まで読んだ段階では、『ショーガ』はさすがにちょっと単純化しすぎかと思ったが、最後まで読んだらあれはあれでいいという気になった。