実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『陽山道(陽山道)』(金綺泳)[C1955-27]

今日は、東京国際映画祭に参加するため有給休暇。4本観る予定で、1本めのみシネマート六本木、あとは六本木ヒルズ。すべてアジアの風。1本めは、金綺泳(キム・ギヨン)監督の特集上映(ディスカバー亜州電影)で『陽山道』。プリントが現存する最も古い作品とのことで、一部欠落があるようだ。

ストーリーは、許婚である恋人たちのあいだに、都から連れ戻された権力者の息子が割り込もうとして起きる悲劇。典型的な王道の悲劇なので、あまり驚きはない。ただ、これでもかというほどドロドロに展開するストーリーや、クライマックスで雷が鳴って枯れ木に落ちるところなど、金綺泳っぽさは認められる。韓国人はどうも感情の起伏が激しいようで、ほかの映画だと、座り込んで泣きわめくシーンなどが出てくるとどうも引いてしまうが、金綺泳監督の映画は、逆にそれらを魅力に変えるパワーを持っている。

いつごろの年代なのか、男性が長い髪を三つ編みにしていて、それが日本の神様のように見える(よく見ると全然違う髪型なのだが)。それを見ていると、よく電車のドアに貼ってあるみすず学苑とかいう予備校の広告に載っている、超気持ち悪い神様(の扮装の人)を連想して、なんだか気持ち悪かった。

六本木ヒルズに移動し、トラヤカフェで昼ごはんを食べる。