INOX: Magrath Roadで、Ali Abbas Zafar(アリー・アッバース・ザファル)監督の“Gunday”(facebook)を観る。ヒンディー語。Ranveer Singh(ランヴィール・シン)、Arjun Kapoor(アルジュン・カプール)主演。
- バングラデシュ独立戦争(1971年)で孤児になり、難民としてカルカッタ(現・コルカタ)に流れてきて、深い友情で結ばれて成長したBikram(Ranveer Singh)とBala(Arjun Kapoor)がやがて対立して…というお話。フィクションの娯楽映画でも、リアルな時代的、社会的背景が設定されているので、よりおもしろく感じる。コルカタにも一度行かなければ。
- ランヴィール・シンを堪能する映画(ほんとうは“Lootera”みたいな役のほうが魅力的だと思うけれど)。
- ふたりともイケメンだし(アルジュン・カプールのほうは個人的には好みではないが)、熱く見つめあうシーンもたくさんあるし、これ見よがしにシャツを脱いで筋肉を誇示しながら取っ組み合うシーンもあるし、これぞ日本の女子が求めているボリウッド映画だと思う。ぜひ日本公開を。
- ふたりが列車に飛び乗る、水に飛び込むといった動作が、重要なポイントで繰り返し使われているのがいい。それと関連するが、終わり方もよかった。最近アクション映画は南インドのものを多く観ているが、それらの定番パターンとはまた違う感じのアクションも楽しめた。
- 「インド人はパーで走る」というのに最近注目しているのだが、この映画でもふたりが思いっきりパーで走っていてテンションが上がった。ただし、子供時代のBalaはグーで走っていた。それはダメでしょ。
- ふたりの対立の原因になる女性NanditaにPriyanka Chopra(プリヤンカー・チョープラー)。両方が一目惚れしてしまうという設定に対する説得力はあるけれど、わたしには彼女の魅力がいまひとつわからない。あるときは妖艶なダンサー、あるときはクールな◯◯なんだけど、いつも同じプリヤンカーに見える。露出が多くてセクシーだけど、ふだんから露出多いので、またやってるなーという感じで驚きもない。
- ふたりを追う刑事にIrrfan(イルファーン)(去年、芸名をIrrfan KhanからIrrfanにした、という報道があって、今回クレジットもIrrfanだったはず)。この役にそれなりの渋めの俳優を持ってきたのはよかった。このイルファーンを観ながら、『新しき世界』ボリウッド版のチェ・ミンシクはイルファーンにしようと思ったわたしであった。
- この映画の前には「煙草やめろ」CMがなかった。つまりこの映画には煙草を吸うシーンがない。おそらく「煙草やめろ」CMがついたり、本篇中に「煙草吸うと死ぬぞ」字幕が入ったりするのを観客が好まないため、煙草を吸うシーンを入れないような配慮が働いていると思われる。しかし1980年代のギャングや刑事が誰も煙草を吸わないなんてあり得ない。現実に煙草を吸う人が減っているからこそ、せめて映画の中ではかっこよく煙草を吸いまくってほしいものである。
- なぜIMDbのユーザ評価はたったの1.3なのだろうか?