実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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澳門旅行第二日:澳門

  • 朝食は澳門瑪嘉烈蛋撻店。カプチーノにクロワッサンやサンドイッチを食べたあと、蛋撻を食べる(id:xiaogang:20061230#p2参照)。朝6時半から開いているのが嬉しい。
  • 午前中は大三巴牌坊周辺を訪ねる予定。昨夜も行ったけれど、やはり澳門(マカオ)散策はここから始めたい。途中、映画関連の場所を二箇所チェック。ひとつめは國華戲院商場。かつて映画館だったここは、『イザベラ(伊莎貝拉)』[C2006-19]に名前だけ登場する。ふたつめは柿山哪吒古廟。ここは『ならず者(雙雄喋血記)』[C1964-31]の終盤で、杉浦直樹が高倉健に熱い視線を送るところ。
  • 大三巴牌坊(聖パウロ天主堂跡)に到着。朝から観光客でいっぱい。澳門の顔といえるここは、『香港の夜(香港之夜)』[C1961-24]、『東京ギャング対香港ギャング』[C1964-21]、『アジア秘密警察(亞洲秘密警察)』[C1966-V]、『三人の博徒』[C1967-V]など、いろいろな映画に登場する。外国人(日本人)の監督にとって、一度は出さずにおれない場所らしい。もっともその登場のさせ方においては、『東京ギャング対香港ギャング』の右に出るものはない。
  • 香港映画になると、さすがに日本映画のようにあからさまには出さないが、『イザベラ』にだって大三巴牌坊は登場する。戀愛巷からわずかに覗く斜め後ろ姿(写真)。酔っぱらった杜汶澤(チャップマン・トー)と梁洛施(イザベラ・リョン)が叫ぶこのシーンのあと、ふたりがビール瓶を割る場所は、すぐ近くの花王堂街にあった。
  • 『香港の夜』で宝田明が尤敏(ユーミン)を訪ね、ふたりで話すのは大三巴牌坊横の小高い丘である。耶穌會紀念廣場と大炮台の間だと思うが、建物が増えすぎたり樹が生い茂ったりしたせいで、いまひとつ場所が特定できなかった。
  • 『ならず者』のロケ地、大炮台(モンテの砦)(写真)を初めて訪問する。互いに相手が裏切ったと誤解した丹波哲郎と高倉健が殴り合い、やがて和解するところ。ここも観光客でいっぱいだった。
  • 營地大街、新馬路、庇山耶街、十月初五街(写真)と、建築を見ながら歩く。十月初五街は、内港が澳門の玄関口だったころに栄えた中国人街だと思う。いろんなところに『2046』[C2004-05]のロケ地だと書いてあるが、いったいどこで何を撮ったのかさっぱりわからない。誰か教えてください。
  • 十月初五街の適当な茶餐廳で昼食。香港へ行ったら食べたいものといえば茶餐廳の公仔麺(インスタントラーメン)料理。というわけで、ここで出前一丁スープを食べる。J先生は牛肉入り、私は目玉焼載せ。飲み物は、J先生が[女乃]茶で私が檸檬茶。いつもは[女乃]茶派の私だが、香港でだけは檸檬茶派。公仔麺スープのジャンクなうまさも、一個分くらいのレモンスライスを入れた檸檬茶の贅沢さも、香港と同様に澳門でも味わえる。
  • 白鴿巢賈梅士花園(ルイス・カモンエス公園)から望紱堂坊へ、建築を見ながら歩く。『蝴蝶 羽化する官能』[C2004-11]に出てくる仁慈堂婆仔屋(写真)を探し、『客途秋恨』[C1990-29]のロケ地を再訪する。このあたりは古い建築が多く残るところだが、婆仔屋をはじめ、いくつかが修復されてきれいになっていた。
  • 荷蘭園大馬路から水坑尾街、南灣大馬路と建築を見ながら歩き、いったんホテルへ帰る。荷蘭園大馬路と塔石球場は工事中で、道路そのものがほとんどなくなっていた。
  • 福隆新街の[保/火]仔飯屋で夕食。魚香茄子や空芯菜を食べておなかいっぱいになったので、しばらく散歩する。ネオンがクリスマス色の葡京酒店(リスボア)の横を通って南灣湖畔へ出て、ライトアップされた澳門特別行政區政府總部(マカオ特別行政府)を見る。
  • 今日はとてもいいお天気で、昼間はシャツ一枚でもだいじょうぶそうなくらいに暑かった。当然半袖の人も出没していたが、ファーつきダウンの前をきちんとしめている人もいた。夜になるとやはりパーカーが必要。
  • 今日の歩数は30210歩。澳門は狭いとよく言われるが、前回三泊四日でも全然見きれなかったので、案外広いと思っていた。しかし「やっぱり澳門は狭い」というのが今日の印象。ちょっと歩くとすぐに別のエリアに出てしまう。