Bunkamura ル・シネマで、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督の『山河ノスタルジア』を観る。1年ぶり二度め。
- 登場人物たちが茫然とたたずむ感じがいい。
- 趙濤(チャオ・タオ)が踊る映画はよい映画。
- これまで『四川のうた』などのドキュメンタリーでその時代の流行歌を取り上げてきた試みが、劇映画として昇華されている。映画は三つの時代を描いているが、各時代の流行歌ではなく、最初の時代のものが全体を通して出てくるところが興味深い。
- 半野善弘の音楽もよかった。
- 久しぶりに汾陽が出てくることもあり、賈樟柯のここ十年くらいの映画のなかではいちばん好き。汾陽が舞台の1999年と2014年は申し分ないのだけれど、2025年は張艾嘉(シルヴィア・チャン)がちょいと苦手なのと、「要するにマザコンだよね」というところが引っかかる。