実録 亞細亞とキネマと旅鴉

サイトやFlickrの更新情報、映画や本の感想(ネタばれあり)、日記(Twitter/Instagramまとめ)などを書いています。

『山河ノスタルジア(山河故人)』(賈樟柯)[C2015-92]

Bunkamura ル・シネマで、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督の『山河ノスタルジア』を観る。1年ぶり二度め。

  • 登場人物たちが茫然とたたずむ感じがいい。
  • 趙濤(チャオ・タオ)が踊る映画はよい映画。
  • これまで『四川のうた』などのドキュメンタリーでその時代の流行歌を取り上げてきた試みが、劇映画として昇華されている。映画は三つの時代を描いているが、各時代の流行歌ではなく、最初の時代のものが全体を通して出てくるところが興味深い。
  • 半野善弘の音楽もよかった。
  • 久しぶりに汾陽が出てくることもあり、賈樟柯のここ十年くらいの映画のなかではいちばん好き。汾陽が舞台の1999年と2014年は申し分ないのだけれど、2025年は張艾嘉(シルヴィア・チャン)がちょいと苦手なのと、「要するにマザコンだよね」というところが引っかかる。