実録 亞細亞とキネマと旅鴉

サイトやFlickrの更新情報、映画や本の感想(ネタばれあり)、日記(Twitter/Instagramまとめ)などを書いています。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明(黃飛鴻)』(徐克)[C1991-47]

シネマート六本木の特集「香港電影天堂SPECIAL」(公式)で、徐克(ツイ・ハーク)監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明』を観る。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明 デジタル・リマスター版 [DVD]

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明 デジタル・リマスター版 [DVD]

今日は、第一作と第二作を復習してから、未見の第三作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地争覇』を観るという、ワンチャイ三昧の予定。

カンフー映画といえば、なんといっても胡金銓(キン・フー)がナンバーワンである。なのだけれど、強さよりも型の美しさ、CGはNGだがワイヤーはOK、そして辮髪萌えのわたしは、近年のものではこの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズはかなり好き。ただし李連杰(ジェット・リー)主演に限る。

15年くらい前に第一作(『天地黎明』)と第二作(『天地大乱』)を観て、ずっと第一作がすごく好きだと思っていたけれど、再見したら思っていたほどではなかった。やたら長くてストーリーがゴタゴタともたつくし、『イップ・マン 葉問[C2010-22]と同様、西洋人が単純な悪者なのが面白味に欠ける。

しかし、次のようなところはやはりいいことを再確認した。

  • 李連杰のアクションがたっぷり楽しめる。
  • 黃飛鴻(李連杰)と巖振束(任世官)の雨の中での闘いがかっこいい。
  • 黃飛鴻の長衫+辮髪+カンカン帽+サングラスがかっこいい。
  • 黃飛鴻と十三姨(關之琳/ロザムンド・クワン)のラブシーンがかわいい。ラブシーンというところまでいっていないに等しいけれども、特に影を使ったシーンが好き。童顔でラブシーンが似合わない李連杰のイメージを逆手にとって、かわいく仕上げたのが勝因。香港アクション映画のラブシーンははずかしいのが多く、これも一歩間違えばはずかしくなってしまうが、そうなっていないのはマキノ並みの絶妙さ。