実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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“Godhi Banna Sadharna Mykattu(ಗೋಧಿ ಬಣ್ಣ ಸಾಧಾರಣ ಮೈಕಟ್ಟು)”(Hemanth Rao)[C2016-39]

PVR: Forumで、Hemanth Rao監督の“Godhi Banna Sadharna Mykattu”を観る。カンナダ語(英語字幕つき)。Anant Nag(アナント・ナーグ)、Rakshit Shetty(ラクシト・シェッティ)、Sruthi Hariharan(シュルティ・ハリハラン)、Vasishta N. Simha(ヴァシシュタ・N・シンハ)主演。

  • アルツハイマーのお父さんが行方不明になる話。息子が知らなかったお父さんを発見する話と、息子とお父さんの担当医が仲良くなる話と、お父さんがヤクザの犯罪に巻き込まれる話、この三つが複雑かつうまいこと絡みあっている。ファミリードラマとラブ・ロマンスとヤクザ映画が組み合わさった結果、マサラ的インド映画に必須の要素をほとんど含みながら(ダンスだけはなかった)、マサラムービーとは全く違う映画に仕上がっている。
  • パズルのピースがうまくはまった感じのラスト、くどくどと引き伸ばすことなくあっさり終わるところがいい(肝心のところまでいかないうちに電気ついちゃうし…)。
  • 主要テーマとはいえないながら、この映画には、チンピラが目撃者などを拉致して一緒に暮らすという擬似家族的な内容も含まれている。『風の中の家族』とか『ディーパンの闘い』とか、擬似家族の話を最近よく観る気がするけれど、これがいちばん好みだった。
  • 息子役のラクシト・シェッティは、監督などもやっていて、俳優としてというより映画人として好きなんだけど、こういういちおう二枚目に役をやるならもう少し痩せたほうがいいと思う(特に顔)。“Sarbjit”のランディープ・フーダー様のような役をオファーして、ムリやり減量してもらってはどうでしょう?
  • お父さんの担当医役のシュルティ・ハリハランは、息子に対する感情の変化がちょっとわかりやす過ぎる気もしたが、こういう知的でシャープな感じの美人はカンナダ映画にはめずらしいので貴重である。たしかダンサーでもあるので、踊らせないのはもったいない気もするけれど。
  • チンピラ役のVasishta N. Simhaは、お父さんから息子と間違えられるだけあって、ラクシト・シェッティとちょっと似た雰囲気はあるけれど、もっとオトコマエである。なかなかよかったので、今後の活躍が楽しみ(活躍させてよね)。
  • 音楽がうるさく盛りあげ過ぎなところが残念。