実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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“Yeh Dil Ramta Jogi”(Swaroop Kanchi)[C2013-79]

INOX: Magrath Roadで、Swaroop Kanchi(スワループ・カーンチ)監督・主演の“Yeh Dil Ramta Jogi”(公式)を観る。ヒンディー語

  • 孤独なタクシードライバーKaalidas(Swaroop Kanchi)が、Rasika(Cajole Kapoor)、Teertha(Rageswari Mahanta)というふたりの女の子を追いかけ回す話。Teerthaがどことなく林熙蕾(ケリー・リン)を思わせる気がしていたら、ヤクザの情婦か何かだったので、とりあえずインド版『スリ(文雀)』ということにする。いや、かなり違います。
  • バンガロール出身のインディーズの監督がバンガロールでなぜかヒンディー語で撮った映画。なぜカンナダ語じゃないんだと思うが(インド全体で公開するためでしょうね)、前作は英語らしいので、それよりはヒンディー語のほうがいい。出てくるところはぜんぜんわからなかったが、夜のバンガロールが魅力的。マイソールも出てくるし、ロケ地が知りたい。うちにあるのと同じマグカップも出てきた。
  • 映像、音楽の使い方、リアルな空気感、インディーズっぽい間、淡々とした展開など、なかなかわたし好みの映画だった。普遍的な、都会の孤独な人間模様みたいなのもインド映画には珍しく、雰囲気としてはマレーシア映画っぽく感じた。
  • 主人公が李小龍(ブルース・リー)好きというのもポイント(監督は以前香港でも映画を撮っているようだ)。タクシーの前で揺れている赤いハヌマーン(?)も気になる。
  • 監督自身が主演していて、イケメンだったらまずい役であるとはいえ、ちょっと濃すぎると思った。いきなり踊りだしたり、復讐するためにひたすら腹筋したりするのだけれど、そういうナルシスティックなシーンが主張しすぎる感じで、いささかウザく感じられる。まあ南インドからしょうがないか。