実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『東京マダムと大阪夫人』(川島雄三)[C1953-25]

朝から阿佐ヶ谷へ。ラピュタ阿佐ヶ谷のモーニングショー、「昭和の銀幕に輝くヒロイン」は、今日から第33弾「月丘夢路スペシャル」(公式)。「いづみさまもの」(デビュー作)ということで、J先生に無理やり連れてこられ、『東京マダムと大阪夫人』(goo映画)を観る。ヴィデオなどでも観ているし、また観るほどヒマじゃないのだが、終わったら山猫軒のランチが食べられると思うとウキウキだ。

映画は、東京郊外の社宅を舞台に、隣同士の東京マダム(月丘夢路)と大阪夫人(水原真知子)が、電気洗濯機の購入や、大阪夫人の弟(高橋貞二)の結婚問題や、夫たちのアメリカ駐在への抜擢問題など、事あるごとに張り合うというコメディ。家でテレビで観ていると馬鹿馬鹿しいが、あらためて映画館で観ると、なかなかよくできていておもしろい。

この映画は松竹映画だが、出演者の大半はのちに他の会社へ移籍した人であり、主要な出演者で松竹印なのは高橋貞二と坂本武ぐらい。監督も川島雄三だし、東京マダムと大阪夫人の夫はそれぞれ三橋達也大坂志郎だし、どこの映画なのかよくわからない感じなのがおもしろい。のちに日活で何度も共演する北原三枝芦川いづみが、コンちゃんこと高橋貞二を取り合う役で初共演しているのも見どころのひとつ。北原三枝は「前身は悦ちゃんだったのか」という感じだし、芦川いづみはちんちくりん(ファンの方は可憐とでもなんとでも言ってください)だった。