バンガロールに来ちゃったの

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『何故彼女等はそうなったか』(清水宏)[C1956-33]

今週も朝から神保町シアターの「観光バスの行かない町」へ。観そびれていた清水宏監督の『何故彼女等はそうなったか』を観る。清水だと客層が多少若いな。

非行少女の更生施設を舞台に、社会復帰の難しさを訴える映画。助監督が石井輝男なので、石井輝男だったら、レズがあってリンチがあって、異常性愛シリーズになってしまいそうな題材だなと想像はふくらむが、本作はもちろんそういうものではない。天使のような香川京子先生に、新東宝の新人女優によるそれほど不良っぽくもない少女たち。つかみ合いの喧嘩シーンが一度あるくらいで、喧嘩やいじめもあまりない。

先生が少女たちからも観客からもぜんぜん反感を買わないのは香川京子ならでは。不良少女たちは、現在名が知れているのは池内淳子と三ツ矢歌子ぐらいだし、個人的に好きな女優もいないのでいまひとつ。思いがけのう、高橋豊子(高橋とよ)と浪花千栄子が見られた。高橋豊子は持ち味が生かされておらず、体格の貫録だけが園長先生という感じ。一方の浪花千栄子は、おもろいだけでなく怖さも兼ね備えて、なかなかの存在感だった。

題材的に、もっと説教くさい内容ではないか、更生が感動的に描かれたりしているのではないかと危惧していたが、社会復帰が難しい現状を問題提起するに留まっていたので、わりに淡々としていて安心した。冒頭から横移動するし、カーブした坂道を延々と歩く遠足シーンもあるし、清水印もそれなりにあって楽しめる。施設は丸亀城を見上げる場所にあって、丸亀城なら観光バスが行くのではないかと思うのだが。

神保町シアターの特集は、来週から「没後四十年 成瀬巳喜男の世界」だが、観た作品しかやらないようで残念だ。ほかに観たい映画もないではないが、いろいろと多忙のため、向かいの餃子屋で餃子を食べて帰宅。

日影茶屋の葉山カステーラらんとう

カステラは近年、不当に低い地位に貶められていると思う。たぶん昔はハイカラなお菓子だったと思うけれど、ケーキなどの洋菓子が簡単に手に入るようになるにつれて、和菓子だけれど洋菓子っぽいという点が評価されなくなったに違いない。

そんなことを考えてなんとなくカステラに注目していたら、日影茶屋からカステラが発売された。葉山カステーラらんとう。夏目漱石が日影茶屋に逗留していたときに、卵糖と呼ばれたカステーラを焼いてもてなしたことに由来するものらしい。漱石も食べたのか、当時の味とどの程度違うのかよくわからないが、とにかくこれは買ってみなければならない。


というわけで、今日のおやつはカステラ。なんとなく文明開化の匂ひがします。