PVR: Forumで、Ali Abbas Zafar(アリー・アッバース・ザファル)監督の“Sultan”を観る。ヒンディー語(英語字幕)。Salman Khan(サルマーン・カーン)、Anushka Sharma(アヌシュカー・シャルマー)主演。Randeep Hooda(ランディープ・フーダー)様ご出演。
- ヒーローのかっこいい活躍とロマンスと父と子の家族愛と歌と踊りがふんだんにあって、ひとめ惚れから恋が始まって、主人公のがんばりは最後には報われてハッピーエンド、という王道ボリウッド映画だけど、くどくなくてテンポもよく、主人公のまわりの俳優たちも魅力的で、最後まで飽きさせず楽しめる。しかし、“Gunday”のアリー・アッバース・ザファル監督だと思えば物足りなさも否めない。
- サルマーンは、過ちを犯して苦悩したり老いと対峙したりするので、いつもの単純で善人の若大将スーパーヒーローにくらべてよかった。
- ヒロインがお飾りでなくストーリーの根幹に関わる重要な役で、しかもそれをアヌシュカーが演ることでさらに存在感が増していた。
- ワケありで引退した主人公が総合格闘技に出場する、というだけで勝手にヒンディー版『激戦』と呼んでいるが(そのほうが気分が盛り上がるので)、主人公といちゃいちゃする役まわりは、コーチのランディープ・フーダーよりも興行主のAmit Sadh。この人もなかなかよかったけれど、“Gunday”でRanveer SinghとArjun Kapoorをあれだけいちゃいちゃさせたのだから、今回ももっと、という期待はちょっと肩すかし。ランディープ・フーダーはどちらかというと離れて見守る男の役で、とってもかっこよかった。出番が少なすぎるけれど、これ以上出たらたぶんサルマーンどうでもよくなっちゃうのでしかたない。
- 伝説のレスラーとしてのサルマーンの紹介的な屋外試合シーンで、サルマーンの巨大なカットアウトが立っていて、ファンの男たちがサルマーンお面をかぶって応援しているところが萌えました。サルマーンが試合でいちいちキメのポーズをするのも南インド映画のヒーローみたいでいいし、それを見て映画の中の観客も沸くし、映画館の観客も沸く、というのもおもしろかった。
- イードの祝日は翌日にずれたけれど、初日の初回はほぼ満席で、シネコンでのヒンディー映画といえどもぴーぴーきゃーきゃー賑やかで楽しかった。映画館を出たら取材も来ていてびっくり。