実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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“Yevadu”(Vamsi Paidipally)[C2014-05]

PVR Koramangalaで、Vamsi Paidipally(ヴァムシー・パイディパッリ)監督の“Yevadu”(facebook)を観る。テルグ語。Ram Charan Teja(ラーム・チャラン・テージャ)主演。

  • 誇張されたアクション、新しい技術をいろいろ使ってみました感、何度も入る情緒的なシーンとコミカルなシーン、鳴りっぱなしで盛り上げる音楽など、スタイルとしては全く好みではない。しかし、おそらくこれがイマドキ南インド娯楽映画の王道的スタイルなのだろう。
  • とにかく主演のラーム・チャラン様を魅力的に見せることを主眼に作られている。バストショットか首から上くらいのサイズでラーム・チャランが画面をスローモーションで横切るショット、振り返るショット(成瀬か?)が満載でもう萌え萌え。映画のスタイルなどどうでもよくなるくらい満喫した。ラーム・チャランは、特にイケメン的期待なしに“Zanjeer” (id:xiaogang:20130907#p3)を観て気に入り、本作は本当にいいかどうかを確認する勝負の作品と位置づけていたが、超かっこいいし、ダンスもうまいし、お気に入りに決定。
  • ラーム・チャランが二役を演じていて、最初はラーム・チャランAの復讐もの、それから悪者に立ち向かうラーム・チャランB(再現シーン)、そしてA=Bとなってのクライマックスという構成だが、AとBのつながり方がユニークでかなり楽しめた。全体的に東映というより日活のかほり。
  • 後半の、雨の中のアクションシーンがちょっと『グランド・マスター』みたいで楽しめた。
  • ヒロインはShruti Haasan(シュルティ・ハーサン)とAmy Jackson(エイミー・ジャクソン)だけど、エイミー・ジャクソンは思いっきり置いてきぼり。ラーム・チャランとシュルティ・ハーサンのラストシーンはなかなかよかった。
  • 主な舞台は、Andhra Pradesh(アーンドラ・プラデーシュ)州のVisakhapatnam(ヴィシャーカパトナム)とHyderabad(ハイデラバード)。このあたりもインドにいるうちにぜひ行ってみたい(みんなが薦める観光地じゃないところにばかり行きたがる)。
  • アイテムナンバーのロケ地のひとつはスイス。雪の舞う高原で、サリー取っ替え引っ替えのシュルティ。激しいダンスもないので、大画面で腕などがアップになったときに目を凝らしたけれど、鳥肌は見えなかった。鳥肌を立てない技というのがあるのだろうか。