実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『最後の賭け(Rien ne va plus)』(Cluade Chabrol)[C1997-43]

同じくシアター・イメージフォーラムの「クロード・シャブロル未公開傑作選」(公式)で、『最後の賭け』を観る。

米国:メリル・ストリープ、フランス:イザベル・ユペール、日本:大竹しのぶ…。演技力に定評があってちょっぴりブスなこの手の女優が苦手である。この映画の主演はイザベル・ユペール。苦手である。この映画をひとことでまとめると、イザベル・ユペールが苦手。いろいろ変身してみせるので好きな人は楽しめるだろうが、まず最初のケバい雰囲気がわたしの苦手ポイントを直撃。変身するたび、やたらと若づくりなのも見苦しい(でもまだ40代前半だったのか…)。

堅実に稼いでいたユペールとミシェル・セローの詐欺師コンビがマフィアの金に手を出してしまう話。あいかわらず展開が読めないので、それなりに楽しめる。しかし、最近観ているシャブロル作品とは違ってちょっとコメディタッチで、ただならぬ気配を漂わせたりはしていない。それはそれでいいんだけれども、主役のふたりにどうも関心がもてないのだ。ゴージャスな場所も出てくるけれど、みみっちい稼ぎ方と同様、このふたりの雰囲気がしみったれた感じでどうもビンボーくさいよね。