実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『十八歳、海へ』(藤田敏八)[C1979-26]

次の映画まで時間があるので、はじめてのCafe&Meal MUJI@日比谷。パンデローと琉球チャイをお供に、今朝届いたばかりの『1Q84 BOOK 3〈10月-12月〉』[B1344-3]を読む。ここでごはんも食べられるが、Meal MUJI@有楽町へ移動して晩ごはん。こちらのほうが広くて落ち着く。それからふたたびフィルムセンターへ。今度は、藤田敏八監督の『十八歳、海へ』を観る。中上健次の原作は未読。

十八歳、海へ [DVD]

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心中ごっこを繰り返す受験生カップルを中心に、4人の男女のひと夏を描いた映画。森下愛子と永島敏行の心中ごっこは、まずは遊びであり、その結果お金が手に入ればなおいいというゲーム感覚のものだが、ぎりぎりのところまでいくスリルに次第にはまっていく感じもあり、結果として死んでしまってもそれはそれでいいという雰囲気も感じられる。二浪の永島敏行はともかく、現役高校生で成績もよく、経済的にも家庭的にもおまけに容姿も、なにひとつ問題のなさそうな森下愛子がこのようなゲームに夢中になるのは、新鮮ではあるがその理由はよくわからない。時代の雰囲気のようなものがいまひとつ描けていないような気がする。

この映画の見どころは、鎌倉ロケ(主に海岸)と、超若い小林薫。若いうえにちょいと暑苦しい。永島敏行の変わらなさと比べて、非常に新鮮である。若いといっても当時すでに20代後半で、五浪役だけどそれよりもっと上ということになる。森下愛子もかわいいけれど、特筆すべきというほどではなく、当時テレビで観ていた印象と変わらない。乳首は惜しげなくサービスしておりますが。小沢栄太郎は、最初に森下愛子と永島敏行を助けるナゾの金持ち老人役。