実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『フェルショー家の長男(L'Aine des Ferchaux)』(Jean-Pierre Melville)[C1962-43]

当日券売り場の混雑のため『この手紙を読むときは』の上映開始が遅れ、昼食時間にしわ寄せがきた。またも銀座ファイブへダッシュ。今度はベトナム料理のラ・スコールでフォーを食べる。

ジャン=ピエール・メルヴィル特集での今日2本めは『フェルショー家の長男』。ジャン=ポール・ベルモンド主演。フェルショー家の長男とかいったら若者みたいだがこれがじじい(シャルル・ヴァネル)。このじじいがベルモンドを秘書に雇い、アメリカへ逃避行するロードムービー。このじじいがどうにも苦手でのれなかった。

冒頭のパリの部分はそれなりにおもしろかったし、アメリカへ行ってからも、最初はロードムービーなのでまだいい。フランク・シナトラの生家を探したりする。しかし、ニューオーリンズに定住してからがしんどかった。

若いステファニア・サンドレッリがちょっとだけ出ている。妖艶な雰囲気はまだなく、はつらつとした手足の長い女の子という感じ。でもアメリカ娘には見えない。

この映画を観てあらためて認識したのは、わたしは褪色して赤っぽくなったカラーフィルムがけっこう好きだということ。

これで今年のフィルメックスは終了。例年だと、フィルメックスのあとはほとんど映画を観ないことも多いが、今年はこれからまだ中国インディペンデント映画祭2009(公式)という大物が控えている。これはぜったいに行かなければならないのだけれども、どうしてふつうに朝からやってくれないのだろうか。20時の回は無理なので最大でも一日2本しか観られないし、日替わりメニューなのでスケジューリングがたいへんすぎる。