バンガロールに来ちゃったの

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『女優 岡田茉莉子』(岡田茉莉子)[B1369]

『女優 岡田茉莉子』読了。

女優 岡田茉莉子

女優 岡田茉莉子

女優になるべく運命づけられた生い立ちから『鏡の女たち』後の世界的な吉田喜重再評価まで、自分の言葉で綴った岡田茉莉子の自伝。ちなみにわたしがはじめて岡田茉莉子を知ったのは、子供のころに放送されていたS&Bフォン・ド・ボーディナーカレー(だったと思うが違うかも)のコマーシャルで、当時は嫌いだった。その後、『浮雲[C1955-01]や『舞姫[C1951-03]のあまりのかわいさ(特に『舞姫』のかわいさは異常)に衝撃を受け、『秋刀魚の味[C1962-02]や『秋日和[C1960-05]のコメディエンヌぶりを見てすっかり好きになった。

岡田茉莉子は、日本映画全盛時代に東宝や松竹で活躍し、その後、吉田喜重とともに独立プロで映画をつくってきたという、日本映画の生き証人のような女優である。その彼女が自身の言葉でそれらについて語っているということで、この本はとても貴重な日本映画史の資料でもあるし、またとてもおもしろい自伝でもある。

ただ、ちょっと気になったことを挙げておく。

  • 索引がない。特に映画名索引がないのは致命的。出演作リストもないので、出演映画の年表と索引がいっしょになったものがあるとうれしい。
  • 繰り返しが多い。故意なのかもしれないが、冗長に感じる。
  • 吉田喜重の映画を褒めまくっているのが気になる。もちろん、価値観が合っているから公私ともにいっしょにやってこられたんだと思うが、少しくらい違うと思うところとかないのだろうか。自伝だからそのあたりは無難に書いているのか。

まだまだ女優として現役であり、今後のことについてはこの本に付け足していくそうなので、改訂の際には上記の点を考慮していただけたらと思う。