バンガロールに来ちゃったの

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『女優魂 中原早苗』(中原早苗/田丘広・編著)[B1363]

『女優魂 中原早苗』を2日で読了。

女優魂 中原早苗

女優魂 中原早苗

中原早苗のインタビュー本だから、おもしろくないわけがない。全出演映画を年を追って一本ずつ挙げて話を聞いていて、インタビュアーが映画の簡単な内容や監督の紹介などをしているので、読者にとってもわかりやすい。作品ごとに語っている量はかなり少なく、あまり話が発展していかないのは残念。

印象的なのは、次のようなところ。

  • 好き嫌いがはっきりしていて、褒める人は何度でも褒める、けなす人は遠慮なくけなしている。
  • 出演作を遠慮なく忘れている。「覚えてない」はまだいいほうで、「知らない」も連発。
  • 「仕事だから何でもやる」と繰り返していて、芸術家ぶったり表現者ぶったりしないところが気持ちいい。

赤木圭一郎はいい男だった。」(p. 80)とか、郷硏治のことを「いい俳優だった。錠さんよりずっといい。」(p. 82)とか言っているのがうれしい。赤木圭一郎が事故を起こす前日のことも語っている。演技に関しては、轟夕起子長門裕之などを何度も褒めている。いちばんけなしているのは、結婚しかけて逃げたという川地民夫。「いいのは陰湿な役だけでしょ。そっちはうまいはずよ。」(p. 65)とか。鈴木清順をはじめ、監督はけなされまくり。

それから、芸名の「中原」が、田中絹代原節子から取ったというのが衝撃的。

彼女の出演作はかなり多いが、わたしが劇場で観ているのは20本程度。そのなかで、役の大小を問わず代表作と思うものを挙げると次のようになる。

しかし彼女は、『あした晴れるか』も『関東無宿』も憶えていないそうだ。ひどいね。どうして『あした晴れるか』で色黒だったか聞いてほしかったけれど、もちろん憶えていないでしょうね。出版記念に『男の顔は履歴書』のDVD化を熱烈希望。