『ゲーテ『イタリア紀行』を旅する』読了。
ゲーテ「イタリア紀行」を旅する (集英社新書ヴィジュアル版)
- 作者: 牧野宣彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/02/15
- メディア: 新書
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別にゲーテに興味はないのだが、イタリアへ行くなら『イタリア紀行』を読むべきなのか、とちょっと思っていたところに出た本。『イタリア紀行』に出てくるところを写真つきで紹介するというもので、「これは便利」と思ったのだが…。
古いものが好きだけれど、その古いというのは50年から100年くらいで、それ以上古いものにはあまり興味がない。そんなわたしにとって、ゲーテの時代からあるものなんてそれほど興味がわかない。それに今でも残っているのは、観光ガイドに載っているような超有名なものばかり(たぶん)。引用のしかたの問題かもしれないが、ゲーテのコメントにもあまり心惹かれるところはないし、著者のコメントはさらにそうだ。
ゲーテの言葉で唯一印象に残ったのはこれ。
シチリアなしのイタリアでは、ぼくらの心の中にいかなるイメージもつくりえない。シチリアにこそすべてを解く鍵がある(p. 191)
さすがにシチリア篇は、ほかよりはおもしろかった。
内容もそうだけど、それ以前に本のつくりが気に入らない。本を作ったことはないが、今ではコンピュータでレイアウトもできるというのに、どうして本っていつまでたってもこうなの?、と思う。記述と写真が違うページにあっても意味がないでしょ。
わたしだったら、こんなふうに作る。