実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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下賀茂旅行復路:下賀茂温泉→松崎→沼津→鎌倉

朝起きると雨は上がっている。まずは男女入れ替わった大浴場へ。ほかにも客はいたが、なぜか誰も露天風呂に入らないので、また露天を独り占め。朝ごはんを完食したあと、今度は山頂露天風呂・銀河の湯へ。昨夜は暗くて何も見えなかったが、今度は景色を堪能した。今は眺めが寂しい季節だが、それでも少しだけ河津桜が咲いているのが見えて、四度のお風呂のなかでいちばんよかった。朝食をいちばん早い7時半にして、食後すぐに駆けつけたので、またしても誰もいなくて温泉を独り占め。チェックアウトの前には館内を散歩して、私たちの部屋へ行くときには通らない、本館と別館をつなぐ回廊(下左写真)などを歩いてみた。


今日は西海岸を回って帰る予定なので、国道136号を西へ向かう。西海岸へ出たあたりにある妻良や子浦は、呉清源と川端康成もハイキングに来たらしい。草原で弁当を食べているふたりの写真が残っているが、『呉清源 極みの棋譜』[C2006-42]にも、すすきの草原で語らうシーンがあったように思う。このあたりがモデルかもしれないが、車で走っているとすすきの草原などはわからない。

西海岸を北上して、今日の目的地、松崎へ。まずは、静岡県道121号(南伊豆松崎線)に寄り道して、郊外にある岩科学校(上右写真)を見に行く。岩科学校は、1881年竣工の伊豆地区最古の小学校で、国指定重要文化財である。重要文化財というところが重要で、道中の案内板にはいちいち「重文岩科学校」と書いてあるし、トイレの汚物入れにも「重文」と書いてあって唖然。


松崎町中心部に入り、3時間無料の町営駐車場に車を停める。松崎はなまこ壁の町並みが有名で、古い建物がたくさん残っている。昼ごはんを食べるところを探しながら、明治商家中瀬邸を外から眺めたり、その前に建って景観を乱している妙な時計塔を見たりする。なまこ壁の建物だけでなく、リハツセキ(上左写真)みたいな渋い建物もある。

観光客はそこそこいるのだが、飲食店が全然なく、地図に載っているところもこの時期はやっていない。松崎港まで歩いて、やっと民芸茶房という店に入る。みんながここにやって来るうえに今日は法事の予約が入っているとかでかなり待たされたが、まるまる二匹載っている焼魚定食をおいしくいただく(ひじきに髪の毛のようなものが入っていたんですけれども…)。

満腹になったあとはふたたび町を散策。伊豆文邸(上右写真)やなまこ壁通り(下左写真)、近藤平三郎生家、松崎町観光協会(下右写真)などを見る。松崎町観光協会は、洋風の意匠を取り入れた、ステンドグラスが印象的な建物。


松崎を出ると、ふたたび国道136号を走る。堂ヶ島を通り、土肥まで北上。天気はいいし、海は美しく、睡眠も十分で眠くなるはずはない。しかしエコ意識が強く、使わないカーナビは5分でスリープさせることにしたため、魔法にかかったように寝てしまう。

本当はずっと西海岸を回って沼津まで行くはずだったが、所要時間や、昨日の雪による通行止めやチェーン規制を考慮して断念。土肥から土肥峠を超えて国道414号(下田街道)へ出る。途中で雪が積もっているのを見た。修善寺で休憩しようと思ったら修善寺道路に入ってしまい、伊豆中央道を通るはずが海沿いの国道414号へ行ってしまって、渋滞しながら沼津へ。通りすがりのケーキ屋さんで休憩し、沼津ICから東名に入る。途中足柄SAで、雪があるのにビビりつつスタバで休憩し、秦野中井ICで下りて帰る。晩ごはんは、稲村ヶ崎に最近できたらしいマレーシア料理屋Chilli Padi。メニューはかなり本格的だが、味はちょっと期待と違った。でももう少しいろいろ試してみようと思う。8時すぎに帰宅。