実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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東京国際映画祭チケット発売

今日は第20回東京国際映画祭のチケット発売日。ふだんとあまり変わらない時間に起きて、7時50分に某所のチケットぴあへ到着。たぶんこれまでで最も早いが、去年と同じ6番、7番。

今年もJ先生は土日のみということなので、土日優先のスケジュール。一巡めは、土日の『出エジプト記』と『遠い道のり』を狙ったところ、見事に撃沈。『出エジプト記』は平日も取れず、いろいろスケジュールを変更した結果、『マッド探偵』も観られず。意外なところでは、初日の『スーツケース』も取れず(余裕だと思って四巡めに回したのが敗因か)。

結局、共催・提携企画もあわせて、私は14プログラム、J先生は7プログラム。未見の楊徳昌(エドワード・ヤン)作品と新作の台湾映画はおさえたので、号泣というわけではないが、やはり悔しい結果である。

そんなわけで、文句・不平をいくつか。

  • プレリザーブがすべての元凶であると思う。もちろん、高くついてもどうしてもその映画を観たいという人はいるだろうし、それだけの価値のある映画もあるだろう。しかし、観客がそれだけの価値があると思っても、そのお金は(その価値を作り出した)製作者に入るわけではない。ぴあが儲けるのである(ですよね?)。そういうのはおかしい。中間搾取以外の何物でもない。チケットは適正価格で買いましょう。
  • 今回、最も取れなかったのは『出エジプト記』だと思われる。彭浩翔(パン・ホーチョン)の映画はここ数年ずっとやっていて、その人気のほどはよくわかっているはずだ。なのに六本木ヒルズの狭い会場しか割り当てられていないのはどう考えてもおかしい。謀略の匂いがする(ウソ)。
  • 彭浩翔に限っていえば、そもそも彭浩翔の映画が日本で公開されないのがすべての元凶である。配給が決まっていれば(あるいはその望みがかなり高ければ)、それほど必死にならなくてもいいだろう(もちろん、一刻も早く観たいことには変わりないが)。興行的にはリスクがあるのかもしれないが、毒にも薬にもならないような香港映画が、たいしてヒットもせずにいくつも公開されていることを考えれば、そこに彭浩翔の映画を加えたところで罰は当たるまい。勇気ある配給会社の英断を望みます。
  • 彭浩翔や杜蒞峰(ジョニー・トー)の映画は、香港映画祭でやればよかったと思う(これはこれで平日だから文句のある人も多いだろうが)。内容・レベル的に、アジアの風でぜひやりたかったのかもしれないが、オーチャードホールだったら観たい人がみんな観られるだろう。
  • 今年は、東京国際映画祭と共催の企画もそうでないものも含め、「中国映画」とか「香港映画」とか名のつく映画祭がたくさんある。それぞれどういう背景があるのかわからないが、もうどれがどれやらという感じで、観客にとってはややこしいことこのうえない。もう少し連携をはかるとか、まとめて大規模にやるとかなんとかできないのだろうか。