実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『大坂城物語』(稲垣浩)[C1961-35]

Meal MUJIで昼ごはんを食べてフィルムセンターへ。今日の一本目は、「特集・逝ける映画人を偲んで 2004-2006」(公式)で、稲垣浩監督の『大坂城物語』(goo映画)。丹波哲郎が目当てだったのだけれど、ほんのチョイ役でがっかり。

主演は三船敏郎大坂冬の陣を背景として、徳川と豊臣の戦を避けようと奔走する久我美子平田昭彦香川京子らに、田舎から出てきた三船が絡む話。丹波が活躍しなくて時代劇で東宝となると、もはや私の興味の範疇ではない。予想どおりあんまりおもしろくもなかったよ(もっとおもしろく作れそうな気はするのだけれど)。

だいいち主役の三船に全然魅力が感じられない。『妻の心』[C1956-17]や『愛情の決算』[C1956-20]の三船はかなり好きだが、こういう「ミフネらしい役」(たぶん)を演じる三船はどこがいいのかよくわからない。三船がピンチになると、決まって霧隠才蔵(市川団子)が現れて、「僕はなんだか君が好きなんだ」とか言うのだが、いまいち腐女子も萌えなさそうな中途半端さだ。

大坂城の模型による特撮もちゃちい。そうまでして大坂城の全景を出したいかねえ?