水曜日にはYesAsiaから“太陽雨(Rain Dogs)”(香港版)、“盛夏光年(永遠の夏)”(台湾版)、“父子”(香港版)のDVDが届き、今日は楽天ブックスから『楽日』、『迷子』、『西瓜』が収録されたDVD-BOXが届く。さっそく、DVD-BOXにおまけで入っている『歩道橋』を観る。
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2007/02/23
- メディア: DVD
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これは『ふたつの時、ふたりの時間』の続編というだけではなく、『ふたつの時、ふたりの時間』と『西瓜』とをつなぐ映画だった。蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)はこの『歩道橋』をふまえて『西瓜』を構想した、というほうがより正しいだろう。これを先に観たら唐突に感じられたかもしれない小康のオーディション(?)・シーンも、『西瓜』を観たあとなら納得だし、ラストはなんと‘天邊一朶雲’のショットである。ほかに『河』で陳湘蒞と李康生が再会した新光人壽保険摩天大樓のエスカレータも出てきたりして、いろいろと連想が広がる。
これを観てあらためて気づいたのは、『ふたつの時、ふたりの時間』の中で小康の父親(苗天)が亡くなり、その後演じていた苗天(ミャオ・ティエン)本人も亡くなって、『青春神話』、『河』、『ふたつの時、ふたりの時間』と続いた小康とその両親の物語が終結し、陳湘蒞と李康生との恋愛物というか、「陳湘蒞が李康生を好き」という路線に変わっていったということである。もうすぐ公開される『黒い眼のオペラ』もこの路線だが、これがこのあとどのように変化していくのか楽しみである。
ところで私は“不散(楽日)”と“不見(迷子)”は台湾版DVDを持っているので、本来ならば『西瓜』だけ買えばよかった(特に『楽日』なんて台詞もほとんどないのだ)。ところがこの『歩道橋』はDVD-BOXのみの付録だというので、やむをえずDVD-BOXを買ったのである。しかし内容からいっても、『歩道橋』は本来『西瓜』の付録にすべきものだ。あまりにもアコギな商売だと思いませんか?