『台湾の中学生』読了。
- 作者: 森住衛
- 出版社/メーカー: 学研
- 発売日: 2006/02
- メディア: 大型本
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五つの中学校(國民中學)と六人の中学生を取り上げて、台湾の中学校教育や中学生生活を紹介している。そんなに深く掘り下げたものではないが、台湾に関する知識がそれなりにあると読んでいて楽しい。お昼寝の時間があるとか、親が学校に弁当を届けるとか、ジャージ姿の子が多いとか、補習班に行くのがふつうとか、有名補習班は台北駅のそばに集まっているとか、直接あるいは映画で観たことのあるものがいろいろ出てきて嬉しい。高校(高級中學)は、男子は建國中學、女子は北一女中が最高峰で、その次が師大附中といったことも書いてある。ただ、台湾のことを全然知らない生徒たちが読んでどう思うのかはよくわからない。基本的な雰囲気はわかると思うが、解説がないとわからないところ(わからないというより気に留めずに素通りしてしまうところ)もけっこうあるのではないかと思う。
最後に1ページほど、北京語のあいさつなどが紹介されているが、読みのカタカナがかなり謎である(ここ以外にも、人名や地名に同様の北京語読みが付与されている)。「謝(xie)→シィエ」とか「年(nian)→ニィエン」とか「早(zao)→ザァオ」とか、その小さい「ィ」や「ァ」は何ですか?(たとえばdianとnianで文字数を揃えたいとか、そういった意図のようにも思えるが……。) 発音を正確に表そうという意図でないことは、「會(hui)→ホゥイ」とか「六(liu)→リィウ」とかを見ればわかる。
このシリーズ、『中国の中学生』(ISBN:4052016572)とか『マレーシアの中学生』(ISBN:4052016602)とかもあって、ほしいけど、3000円は高いなあ。『香港の中学生』や『マカオの中学生』や『シンガポールの中学生』は残念ながらない。