澳門(マカオ)旅行にそなえて『香港の夜』を観る。澳門は、映画の中盤で尤敏(ユーミン)が住んでいるところで、短いシーンが何度か出てくる。でもロケ地はほとんど大三巴牌坊(聖パウロ大天主堂)付近のみ。
それほど真剣に観ていたわけではないが、今回気づいたことのメモ。
- パンアメリカン航空が協賛しているらしく、パンナムの機体が何度も写る。当時の映画にはよくあることだが、この映画では特に目立つ。飛行機での移動の多い映画で、宝田明は香港と日本を何度も行き来するし、司葉子と上原謙親子は香港を訪れるし、尤敏は日本を訪れる。そのほとんどに移動のシーンがあり、そのたびに執拗にパンナムの機体が写るのだからたまらない。
- 尤敏と司葉子は宝田明をめぐってライバルになるわけだが、このシリーズの他の映画や当時の似たような映画に比べると、司葉子が演じる女性の存在が大きい。また、単なるライバルではなく、二人の間に結ばれる友情にもかなり重きがおかれていると感じた。一連の出来事を通して生き方を模索していく女性たちに比べ、宝田明の存在感はいかにもうすい。
- この映画に出てくる香港人はみな自分を中国人と考えているようであり、香港人アイデンティティみたいなものはまだ見られない。
- 尤敏は、チャイナドレスはもちろん、振り袖を着たりウェディングドレスを着たり、サービスショット満載である。