実録 亞細亞とキネマと旅鴉

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『私たち』

吉野家で10分で豚キムチ丼を食べて、電車で六本木へ移動。今日の2本目は、馬儷文(マー・リーウェン)(元・馬曉穎)監督の『私たち』。私のすぐ前が審査員ご一行様の席で、斜め後ろからだけど初めてナマ張藝謀(チャン・イーモウ)を見た。

北京の四合院を舞台に、ケチで強欲な家主のおばあさんと、言いたいこと言いまくりの無愛想な間借り人の女子大生が、衝突し合いながらもかけがえのない存在になっていく、という話。省略と繰り返しを多用したつくりは、かなり私好みである。胡同や四合院の四季も美しい。だけど、ふたりが心を通わせていく過程がいまひとつだった。ふたりともエモーショナルすぎるのと、行動や台詞のある種の過剰さのためかもしれない。

たまに出てくる近所のおばあさんのファッションがすごい。水玉のちょうちんブルマみたいなパンツとか。あれは撮影用に用意された衣装なのだろうか。

上映後、馬儷文監督と女子大生を演じた宮哲をゲストに、ティーチ・インが行われた。今回は見かけなくて嬉しいと思っていた襟川クロが司会でがっかり。あいかわらず余計なことを言って時間を無駄に使っていた。採録は、[亞細亞とキネマと旅鴉]の[ドゥ・マゴで逢いましょう2005]に載せました(LINK)。